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意味⑨
「じゃあね、湯田。おやすみ」
あっという間に自分の部屋へ着き、右手は繋がれてるのでメモ帳などを持った左手を振る。
「…」
「湯田?」
「…」
「ゆーた」
離してくれないんだけど、右手。
もしかして何か心配事でもある?そうなら、湯田が安心するように何か…何か…
でも、バカな俺は何も思い付かなくて。
安心してくれるように湯田を見つめて、小さく笑ってみせた。
「……はぁ…分かってそうで分かってないだろ」
「?」
「…とりあえず、俺と来て」
そう言うと湯田が、そのまま俺の手を引っ張っていって自分の部屋を通り過ぎていくことになった。
え、分かるわけないじゃん、バカか。
分からない頭で必死に考えながら、湯田に連れられてやって来たのは湯田の斑の部屋。
「蓮」
ドアを開けた湯田が呼べば、髪を乾かす矢沼は首を傾げて目を丸くさせていた。
その後にさっきの班長会議の内容をすべて伝え、「頼んだ」という言葉でしめるとドアを閉めようとした湯田。
だがそのドアを閉めさせまいと矢沼がドアを閉められる前に間に入った。
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