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意味⑭
唇から湯田が離れ大きく息を整える。
「へ、下手で悪かったな…初めてなんだから仕方ないだろ…」
「徹平さんとは?」
「あるわけないだろ……ん、やめろ」
また軽いキスをされ睨めば綻んだ顔で「嬉しい」と呟いた湯田に勘違いしそうになる。
頭に酸素が回らなくて、ぼぉーとするし……さっきまで寒かったのに今は、熱いし。
「シノ耳真っ赤」
「うるさい」
「かわいい」
かわいい訳ないから。バカだな湯田。
「湯田はかっこいいよ」
思ったことそのまま言えば、湯田が優しく俺のおでこに口づけし、次は耳、次は首…と、だんだん下へキスの雨を降らせる。
あぁ…俺、このまま流されそうだ。
でも、湯田になら…
湯田だから…俺、―――。
俺に優しく触れる湯田だから、湯田に俺への気持ちがなくたって、俺は…満たされていくのだと思う。
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