134 / 229
負い目①
下着に手をかけた湯田の手が止まった。
それにも気付かずに、恥ずかしさに目を瞑り流されるままになっていた俺。
「…シノ、震えてる」
その言葉に驚いて目を開けた。
確かに俺の身体は小刻みに震えていて、自分でも情けなかった。
…だっさ、俺。
「そんなに“嫌”だった?」
俺じゃだめ?と辛そうな顔した湯田に、俺も泣きそうになった。
「ちがう…」
「…まだ、徹平さんが…好きか?」
「ちがう!!!」
そうじゃない。
そうじゃなくて……
「湯田はキラキラしてるから…」
「…」
「俺じゃ……だめ、だと思う」
ぽろぽろと瞳から雫が落ちて、頬を伝うのを湯田が「泣くな」と言って人差し指ですくってぺろりと舐めた。
ともだちにシェアしよう!