そして今、シノは俺の腕の中で眠る。 大丈夫だと、何されてもいいと、そう言っていたシノだがいつまでたっても震えが止まっていなかった。 だから、ただ抱き締めて「今日はこれで許す」と行為を中断させた。 徹平さんへの未練がないってことが知れたから、それで大きな収穫だ。 ファーストキスも俺みたいだし。 なんて、ガキみたいに浮かれて口角が上がる。…単純だな、俺も。 やっと最近、シノが普通に笑うようになった。 シノは分かってないけど。俺もよく分かってないけど、なんとなく。 ちらりと隣のベッド見れば高城のくーくー眠った顔が見えて、イラッとした。 俺は許してない。 パンツ一丁のシノに触ったヤツだからな、要注意人物。 まあ、抱きついたシノが悪いのも分かってるから体操ズボン頭に投げて発散させたけど、バカシノが。