141 / 229
湯田⑥
もう一度シノの顔覗けば、震えは止まり安心した顔で眠ってる。…もう少し警戒しろ。
高城の顔見てからイライラが止まらない。
……許せ、シノ。
ちゅっと首元へ唇を寄せて数ヶ所吸い付けば、大人しくされるがままのシノに「んぁ…」なんて耳元で喘がれて後悔した。
くっそ、今のは…
何もしないと決めたからには、眠ったシノにこれ以上はなにもしないが、シノの色気にあてられて、くらくらする。
自分がこんな子供じみたことするのが悪いんだけど…くそが。
シノだけだ。
自分よりも相手を思って、自分を抑えるなんて
絶対、一生
シノにしかしない…―――――。
ともだちにシェアしよう!