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嫉妬⑧

俺と仲良かったら、そう思われんの? 「…湯田が俺といると、男が好きって思われんの?」 だからあのとき先輩まで巻き込まれて、あんなこと言われちゃったんだなー、あぁ…気を付けなくては。 「そうだね~だってシノといるときの態度とか雰囲気とか違うしね~」 …そっか。 「そっか、弁解しないとだな…そんで湯田とも距離感弁えなくては…」 なんて真剣に考えて左手で髪の毛をくしゃりと握り込む。そんな俺へ「は?」と低い声で本気でなに言ってんの、って顔した矢沼に目が丸くなる。 「なにか勘違いしてるようだけど、僕が言いたいのはノロノロしてたら叶うものも叶わないよって意味だからねバカシノ」 「…」 「…僕が言えたことじゃないけどね」 「…」 このどうしようもない空気感を漂わせた俺達に空気を読まない野郎が矢沼の連絡先を聞いてきた、勇者だ、すげ。 部外者の登場にも関わらず、その瞬間に矢沼は天使の微笑みを向けて「いいよ~♪」と交換しだしたから、こちらもすげぇなって見てた。 天使にも叶わないものなんて、あるのか…

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