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耽溺⑥

ピーー、と。先生が授業終了の笛を鳴らした。 だらだらとシャワー浴びて髪の毛拭くけど、ドライヤーなんてものないから半乾きで服を着る。 別れを惜しむように湯田から離れた間名くんを横目で見ながら着替え終えると、タオル頭にかぶったままスタスタと教室へ向かった。 更衣室は人で渋滞していて酔いそうだ。 次は古典だったなー厳しい先生ではないのでざわざわとうるさくなりそう。 なんて思いながら教室のドアを開ければひんやりと室内は冷房で冷えきっていた。 「さむ」 温度上げてもいいかな。 室温設定いじろうとしたら瀬谷たちも戻ってきて「プールから出たらすぐ暑くなるよなー、うお、涼しい~」なんて手をうちわのようにパタパタさせているのを見て手を止めた。 矢沼は「ひんやりするね」と言いながらも我慢できるようだったので、大半はこのままで大丈夫のようだ。 濡れた髪がひんやり冷やされて頬を触れるので小さくくしゃみが出た。

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