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耽溺⑦

タオルは頭にかぶったまま自分の席に座り、机に頭を預ける。 プールきもちよかったけど疲れたなー 寒いし…眠いし… ふわあ…と軽く欠伸をしていれば、ガラッとドアを開けこちらへやってくる湯田。一人でいることに少しだけ安堵してる自分に呆れて笑う。 隣の席に湯田は着席すると、湯田をガン見してる俺に気付き「なんだよ」と不機嫌そうに尋ねる。 うん、別に何でもないんだけどね。 「今日も湯田はかっこいいと思って」 「そんなこと言ったって昨日のこと許したわけじゃねぇからな」 「ケチ」 俺を置き去りにトイレ言ったくせに。 こちとら初恋の終止符を打ちに行っていたというのに。 「…徹平さん、なんか言ってた?」 「文化祭遊びに来いよって言われた。あと…嬉しかったって言われた」 その言葉が、俺も嬉しかったんだけどな。 へへっと自慢するように笑えば、湯田は「むかつく」と言っていたが表情はどこか穏やかだった。

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