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遊戯⑥

矢沼と湯田が離れたのを確認すると、はあーと長い溜め息を吐いた十葉くんは俺の肩に頭を預けた。 「気持ち悪ぃ……炭酸飲みたい…」 「え、なら矢沼に言えばよかったのに」 「あーうー…そうなんだけど…そうなんだけどぉー!意地張った…張りました、うん俺ほんと最低…ごめんなさい」 「謝るの俺にじゃないだろ十葉くん?」 友達歴数ヵ月も経ってないのに、十葉くんを叱る俺に、だってだって~と頭ぐりぐりしてくる十葉くんはなんだか見た目より可愛らしい。 というか、懐くのが早い?駄犬だから?あ、これは禁句だ、心に留めよう。 「…そんなに矢沼が苦手なん?」 率直に言ってそうとしか思えない。 まぁ、矢沼も湯田とはまた違う接し方を十葉くんへしているから、その接し方が十葉くんは嫌、なのだろうか。 確かに十葉くんへの物理攻撃多いけど、それはなんというか悪意を感じないというか。 俺の質問に十葉くんは答える気がないのか、俺へ質問を質問で返してきた。 「蓮って高校ではどんななの?」 「…どんな?」 「モテてるんだろ?」 急にさっきまでの愛らしい表情は消え、真面目な顔して聞いてくるものだから、俺は一瞬固まってしまった。 なんで、泣きそうな顔してんの。

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