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軋轢①
湯田は授業が半分終わったくらいに帰ってきた。授業中に堂々と戻ってきたものだから先生は「どこ行ってたんだ」と言っていたが、怒るというより驚いていた。
さぼるなら、最後まで帰ってこなければいいのに。先生にも直接その日は怒られないかもしれないしさ。
あぁ…
「おかえりー」
何もなかったように隣の席に座る湯田へ、俺も何も思ってないように挨拶する。
「今日は外見てないんだ?」
外見るのは好きだけどね。
だって、湯田が帰ってくるのは教室のドアからだから…先輩の面影を追って外見てたわけじゃないし?ん?そうなのか??でもあれ無意識で考えちゃうやつだから不可抗力だ。
ってことはさ。
「湯田が帰ってくるか気になってたから」
無意識に湯田の帰りを待ってたからだと思うんだ。
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