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軋轢⑧

なんだか周りにいる人達の一部からきゃっきゃっと黄色い声が飛び交って。 俺たちのこと目に止めてなかった人達まで何事だ?ってチラチラこちらを見だしちゃって。 …視線が痛い。 「湯田、この無駄にでかいリア充は弟の観月」 力強い弟の腕を掴み息ができるように身体を反転させて胸板から解放される。 「んで、観月。改めて、この無自覚タラシは湯田」 「シノ、俺と和解する気ないだろ」 ついでに無自覚タラシはお前だ、とツッコミを入れるようにすかさずデコピンされてしまった、いてて…おでこ赤くなってるんだけど絶対!!! それに… 「仲直り、したい…」 けど、湯田の望むもの、あげられない。 「…巳継?」 不思議そうに観月が俺の名前を呼ぶ。 湯田はなにも言わない。

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