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高校⑤
「ちょ!うるさいって何!?僕は雅貴が遅刻しないように毎朝毎朝ラブコールしてるってゆーのに!!」
「きもい黙れ」
「ムキーッ!!なんなの?そんなんだから彼女に振られんだよ〜」
矢沼はガミガミと湯田にお説教。
それを顔も見ないで返事する湯田。
幼なじみってこんななのかー。
湯田は180cmの長身で髪は赤茶に染めている。不良っぽく見えるけど顔が整いすぎてそんな風にも見えないんだよなーうらやましい。
てかさ、二人が付き合えばイケメンカップルだよなー
あ、でも湯田は女が好きなのかな?さっき矢沼が彼女がどーのとか言ってた気がする。
染められた赤茶の髪を見つめていたら、ふいにチラッと湯田と目があった。
うわー。
目が切れ長?眠いせいで目が細められているけれど覚醒したら湯田も目がおっきいんだよなーとにかく、男前だよな…
俺は穏やかに笑ってくれるような人が好きだけどな!
「……なに?シノ」
「眠そうな顔でも男前だな、ゆーた」
ちょっと小馬鹿にしたように、湯田の名前を呼ぶ。ゆーたって、“ゆうた”みたいで下の名前みたいだ、どちらでもいけそう!
そう思うとおかしくて、へらりと笑ってしまった。
「…ありがとう」
「矢沼と付き合ったらイケメンカップルだな!」
「それだけは断る」
ちょっと照れたように礼を言われたのに、その次の俺の言葉に湯田の眉間に皺が寄る。
ツンデレだな、湯田。
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