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餌付け③
ぱくぱく、とゆっくり食べだした湯田を見てまた違う笑みを浮かべた。
なんだこれ。動物飼い慣らしたような達成感を感じる…!!!
なんだか頭を撫でたくなって湯田の頭を撫でてみた。よしよーし、食べれたんだなーえらいえらい。
そんな俺たちを見て矢沼が面白くなさそうに言う。
「えぇ〜なんでシノだと食べるのさ〜差別だ差別!」
「蓮はうるせぇんだよ、いちいち」
「むむっ!雅貴が僕の言うことすぐに聞けばうるさく言わないもんね!!!」
睨み合う二人に苦笑いを浮かべる。
ガチな喧嘩じゃないからいいけどさ。むしろ矢沼は湯田のこと好きだと思う。
だって好きじゃなかったら毎朝起こさないし、うるさく言わないと思うんだよね…
湯田もうるさいうるさい言ってるけど本気で嫌がってる風ではないし。
なんていうか……
「お似合いだよな、二人」
「「は?」」
心の声がそのまま出てしまったらしく、二人に睨まれてしまった。
しかも矢沼の本気で呆れた低い声はじめて聞いたんだけど!!やだー嫌わないで矢沼!!
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