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相似⑮

ぴくり、と湯田の眉が動いた、気がする。 まぁ友達に嫌いだなんて冗談でも言ったらだめだよな…入学して話すようになって間もないし。 目を逸らして袖で鼻から口元にかけて隠す。 そんな空気を変えたのは矢沼だった。 「ん〜でも、そう言うシノは耳が赤いね?」 「…はあっ!?」 「ふふ〜袖で隠せてると思う〜?ほっぺたも赤いよ、シノ〜」 ガバッと両腕を矢沼に掴まれて顔を隠す行為を阻止された。 「やっ、やめろ矢沼」 「はいっシノの嘘つき〜言葉と表情が一致してないよ?」 だって感情を無にしなきゃって思ってたから… 「〜〜っ!離せってば!」 「や〜だね♪シノは本当かわい…ギャッ!!」 矢沼に掴まれた両腕が自由になったと思いきや、今度は顎掴まれたんだけど、湯田に。 しかも力が強いから痛い。 矢沼は湯田に軽く突き飛ばされていた。 顎を上へ、くいっと上げられて湯田と自然に目が合う。逸したいけれど、顎を固定されてるしな…くそぅ。

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