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休日①
土曜日の朝8時半。
「巳継ー腹減った」
あくびをしながらシャツを捲って腹をぼりぼり掻いている弟が俺の部屋までやってきて起こしにきた。
…というより、飯を作れと言っている。
だが、俺は朝日を浴びても、まだ頭がぼーとして働かないのでベッドの中でもぞもぞしていた。
「…ん、自分でパン焼け」
「和食がいい」
ご飯はまだ炊飯器にあったはず…。
「卵焼け」
「巳継の味噌汁が飲みたい」
ぎろりと布団の中から弟を睨んでみたが、相変わらずあくびをして、寝ぼけた目で俺を見ていた。
今日も両親はいないから、どちらかが作らなきゃなんだけどさ。
寝かせてほしい、休みなのに。
「…観月(みづき)。兄ちゃんは低血圧なの。寝かせて…」
学校行く日は家出る2時間前くらいに目覚ましして1時間位はぼーとして過ごしてその間に頭を覚醒させているってのに、起きてすぐはキツイ。
「腹減った…ねぇ、洗濯は俺がするから、ね?巳継」
布団の上から馬乗りされて、ぎゅうぎゅうされたら俺だって寝られない。
兄っていうのは辛いぜ、まったく。
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