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休日②
しかも観月は俺を兄として尊敬してないんだよなームカツク。
…はぁ、まだ頭が重いや。
「…観月が着替えさせてくれたらキッチンまで行くわ」
「えー」
絶対めんどい、と言って断りそうなことを頼んで朝食作るのは回避しようと試みた。
しかし、「仕方ないなーいいよ」と言って脱がしてきたので、作戦失敗。
相当お腹すいてんだな……
本当に着替えさせてくれそうだから上半身を起き上がらせて、脱がされるままじっとしている。
弟の容姿は俺と同じ黒髪の猫っ毛。目元も似ているって言われたことがある。けど、俺と違って観月は肌が焼けやすくスポーツもしてるため、少し焼けた肌に筋肉もほどよくついている。
俺は焼いても赤くなって終わりなんだよな…くそぅ。
「味噌汁の他に食べたいのある?」
「卵焼き、甘いの………なにこれ」
「ん?え?なに、どれ?……ッ!?」
さっきまで、いつものように話しかけてくれてたくせに急に身体を抑えつけられて声が出なかった。
なに、どこ見てんの…
「離せ、観月」
「…この背中の跡なに?」
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