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彼女①

せっかくの休みだっていうのに、観月の教えてくれたことが……先輩の言葉が、脳内を巡って眠れた気がしない。 結局、土日は思うように眠れなくて、月曜日の朝はギリギリまで起きられなかった。 1限目が始まった直後に教室に入り、ぺこりと先生に一礼しながら眠い目を擦った。 「篠川も遅刻か〜?ったく、気をつけろよ〜」 「すみません…」 篠川“も”??? 言葉に引っかかり辺りを見渡すと、俺の隣の席は誰もいなかった。 その代わり、俺の前の席の矢沼がにこっと微笑んで小さく手を振っていた。 …休みか、今度は俺が肩やら腕やら噛んでやろうと思ったのに、くそぅ。

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