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逃げられない②
あ。湯田には言っちゃだめなことなのか。
「シノ。ノートってなに?」
さっそく俺に尋ねてきた湯田へ向かって人差し指でバツを作り自分の口元へもっていく。そんで、首も横に振ってやった。
お口はミッフィーちゃん、だからな。
すると、次は矢沼が犠牲になった。
俺には問い詰めないけれど、矢沼への圧力はすごかった。
矢沼の後ろ首掴んで、俺には聞こえないところまで離れて二人で話していた。
…そんな離れて話さなくても…寂しいじゃん。
むぅ、と二人を睨んでいれば矢沼が湯田にゲンコツくらってた。
たんこぶ、できただろうな…痛そう。
案の定、矢沼は頭を押さえて半泣き。
「うっ、いたい…シノ〜〜」
えーん、と俺に近寄って抱きついて泣いていた。
あぁ、かわいい。よしよし。
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