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逃げられない⑦
なんて、俺、性格悪いな…って小さく笑いながら校門を抜けると見覚えのある制服が目についた。
そこの制服を着てるってだけで嫌気が差して顔も見ずに俯いて矢沼と湯田のあとを付いていく。
けれど。
「巳継」
呼ばれて条件反射で顔を見てしまって後悔した。
焼けた肌に程よくついた筋肉。あの頃より身長が伸び、髪も日焼けをしたのかやや茶色く見える。
つり目の瞳が俺を見て離さない。
「……な、んで」
俺、この学校に通ってるだなんて誰にも言ってないのに。
観月も言わないって約束してくれたのに。
どうして…ここに“先輩”がいるんだ……
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