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急展開②
俺を呼んだのは中学時の元クラスメイト達。
噂が広まり、俺を……
「隣にいるのって紫ノ川先輩じゃないっすか。なになに、本当に付き合ってたんっすか?」
「ははっ、やば、うけるわ」
「いやいや、笑えない、きもい」
3人の元クラスメイトが口々に俺を罵る。そして笑う。あの頃のように。
あぁ…気持ち悪い。
なんで、またこんなこと言われなきゃならないの。しかも先輩の目の前で。…友達の目の前で。
「君たちは…巳継の友達?」
遠慮がちに尋ねる先輩に、そいつらは高らかに、下品に笑って返した。
「友達?そんな訳ないじゃないっすか。こんなヤツと友達になったら、いつ“そーいう目”で見られるか分かんねぇし?」
「だよなー俺も無理」
「先輩も気をつけなきゃ…コイツつけ上がりますよ?」
「それとも……先輩ももしかしてソッチ?」
俺のことはいいんだ。
だって本当に先輩のことを好きだったのだから。不純な気持ち、だったのだから。許されないのは、わかってる。
けど、先輩のこと……悪く言わないで。
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