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狼狽⑧

その後はグループでの話し合いになり矢沼と湯田とは別行動だった。 だけど、俺のグループにはタカちゃんこと高城がいて一気に安心して話し合いができた。 「タカちゃんー、副班長な」 「目が合った瞬間そんなこと言われるとは…」 だって他に仲良い人いないしなー。まぁ、誰でもいいんだけど。 でも、このクラスのヤツはみんなフレンドリーだから話したことないヤツも俺のこと“シノちゃん”って呼ぶし、班長の仕事も手伝うとか言ってくれるしで、このグループ最高すぎないか?って感動してる。 うわあ…なんだこれ、俺、このグループなら一泊二日どころか何日でも一緒に住めるわ。 結局タカちゃんは副班長になってくれたし、他の役割分担もサクサクと決まって終わった。 「シノちゃん、お菓子もってきていいー?」 「んー、1000円以内な?瀬谷はチョコ担当ね、そんで俺にもチョコ分けてね」 「篠川……お菓子はだめなんだぞ、持ってくるなら小声で話せよ」 タカちゃん、お菓子だめとか言いながらも先生にバレないようにプランに加わってくれるんだな、好きだ。

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