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暴露②

公園のベンチに座り、お互いぼおーと湯田を待つ。すぐに戻ってくるだろうと思ったけど、なぜだか待ってる時間が長く感じられた。 「雅貴ってモテモテだよね〜妬けちゃうな〜」 あはは…と笑う矢沼に、やっぱりそうなのかなと確信する。 「矢沼だって十分かわいいよ」 「え?…あぁ〜ほんと?でもね〜僕って女の子からは異性として見られないんだよね、弟って感じで」 あぁ…なんかちょっとわかる気がする。 「それでも湯田は矢沼を大事に思ってる」 「そりゃあ幼なじみだしね〜家族のように育ってきたわけだし…ただそれだけなんだよ。でも…もし僕が雅貴を盗らないでって言ったら……シノは雅貴を僕にくれる?」 まるで何かを探るようにそう尋ねる矢沼は、余裕そうに笑ってみせた。 「“くれる”って…そもそも湯田は俺のじゃない」 「じゃあ…応援してくれる?」 「す、する…だって二人は、お似合い、だから」 2人は、大切な俺の友達なのだから。

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