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服を捲ると、ぶかぶかのズボンを(ひも)を結んで腰履きしているような状態だった。 女の体になってウエストも細くなったんだろう。 紐を(ほど)くと、簡単にズボンは床に落ち、男性の下着を履く女の姿をした先輩にさらに欲情する。 「びっちゃびちゃじゃん。」 「……っ!!」 色が変わるくらい湿った下着。 それを下ろすとトロッと透明な体液が糸を引いた。 いつもそこにあるはずの男性器はなくて、代わりにびちょびちょに濡れた女性器がある。 「すげぇ濡れてるね…?」 「…見ないでっ」 「いや、見るでしょ。先輩の恥ずかしいとこ全部見たい。」 「変態…っ!」 「変態で結構です。事実なので。」 恥部に顔を埋めると、先輩はビクビクしながら俺の顔を遠ざけようと抵抗する。 舐めると一層身体をビクつかせ、呆気なくイッたようだ。 イッた後も、唇で挟んだり、吸ったりと刺激を繰り返していると、先輩は高い声で喘ぎながら何度もイッた。 「なんでそんなうまいの……っ!?」 「うーん。先輩の体気持ち良くしたいから、気持ちよさそうなことを思いつく限りって感じ?」 「…っ!!」 実は女が好きなんじゃないかとか、最近まで女を抱いていたんじゃないかとか、多分そのあたりの文句を言おうとしたようだが、簡単に言葉を詰まらせた。 俺の言葉に嘘偽りはない。 本当に女はガキの頃から抱いてないし、迫られたってしてないと誓うことすらできる。 「俺、先輩に文句あるんですけど。」 「な、なに…?」 「あんな格好で外歩いて、俺居なかったら痴漢され放題で俺以外にホテル連れ込まれてましたよ。」 「はっ?いや、そんな…」 「めちゃくちゃエロい目で色んな男に見られてさ。許せなかったんですけど。」 先輩が回されるとか考えたくもないし。 本当、気付けてよかった。 俺がため息を吐くと、先輩は先輩で何かを言いたげな様子だった。 「何か言いたいことありますか?」 「…………。城崎、俺に気づいたの壁ドンした時つったよな…?」 「……?はい。」 「そもそも何で壁ドンしたんだよ……?」 「あー、先輩が浮気したかもって、ちょっと疑っちゃって。だから浮気相手の女、俺に惚れさせてこっ酷く振ってやろうかなーなんて……。」 「最低。」 「えっ?!」 先輩は怒った顔で、プイッと俺から顔を逸らした。

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