30 / 128

3-4

嫌な予感がする。 何が嫌? パンツの中がぐちょぐちょだから? 違う。 「また夢じゃん……。」 脱いでみても、俺の乳首はいつも通り陥没。 ピアスの面影すらない。 夢オチだから、ショック受けてるんだ。 いや、夢精もショックだけど。面倒だし。 項垂(うなだ)れていると、ドアが開いて城崎が顔を出す。 「先輩、ご飯できましたよ……って、どうしました?」 「放っておいて……。」 「いや、無理。上脱いでるし、気になるでしょ。」 「………」 返事に詰まっていると、布団を捲られる。 明らかに色の変わった俺のボクサーパンツを見て、城崎は笑った。 「何の夢見たんですか?」 「内緒……」 「教えてよ。」 「……………ピアス、開けたんだよ。」 「夢で?」 「うん。」 「どこに?」 「………乳首に。」 白状すると、城崎はベッドに腰掛けて俺の話に耳を傾ける。 くすくす笑って、楽しんでいるようだ。 「可愛い。でも先輩、痛み耐えれないと思いますよ?」 「耐えたし。」 「でも気持ちよくなるまで相当時間かかりそう。」 「開けてすぐ城崎に気持ちよくされたし。」 「ぷっ、ははっ!無理無理!ていうか、そもそも開けてすぐなんて痛いし、安定するまでダメでしょ!」 むぅ……。 何で笑うんだよ。 ジト目で睨むと、城崎は俺をベッドに押し倒した。 「ピアスは開けれませんけど…。」 「……?」 「夢より気持ちいいことしてあげますね♡」 城崎はとても嬉しそうに、俺のことを抱いた。 いつも以上に乳首を弄られ、夢の中みたいに乳首で感じまくったのは、妄想のニップルピアス効果だったのかもしれない。 fin.

ともだちにシェアしよう!