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SS4-3
その後俺は3回対象を逃れ、いよいよ5回目、ラストゲーム。
危ねぇよ、このゲーム。
2回目はポッキーゲーム、3回目はキス、4回目は胸に触れる。
アルコールの入ったいい歳した大人の合コン。
命令内容がどんどん欲望まみれになっている。
ちなみに4回目は男が男の胸を揉んでいた。
「「最後の王様だーれだっ!」」
くじを見ると、箸の先に赤い印がついていた。
ラッキー。王様じゃん。
「俺だわ。」
「お、城崎王子は何を命令されるんですか?」
友人は俺に印を見せてきた。
オッケー、2番な。
じゃあ俺はもう関係ないから、2番と適当な数字言って終わらせよう。
「2番が6番をお持ち帰り。」
「えっ、私…?」
おー、ビンゴ。
たまたま友人が狙ってた女が6番だった。
「王様の言うことは?」
「「絶対!!!」」
変なノリでお持ち帰りを決定された女。
ドンマイ。俺は帰ります。
友人は泣いて喜びながら俺にチケットを渡し、その女をお持ち帰りした。
帰り道にコンビニに寄り、近くの公園の前で煙草を吸う。
あぁ、あの場に先輩がいたらなぁ…。
王様引いて、先輩の番号盗み見さえできれば何でも欲望叶っちゃうじゃん。
1番が王様にキス…、とか言って。
先輩赤くなっちゃうんだろうな。
冗談だろ?なんて言って、でも周りに「王様の言うことは絶対」なんて言われて、恥ずかしがりながら俺にキスしてくれたりすんのかな。
はー……、想像しただけでヤベェ。
「喜んでくれるかな……?」
スイーツビュッフェのチケットを見つめる。
先輩の喜ぶ顔さえ見れたら、俺の努力も報われる。
これ2名様分だから、俺も一緒に…とか?
やべー……。デート?先輩とデートできるかも?
あー……、なんて誘ったらいいんだろ……。
もし一緒に行くってなったら、もうここで畳みかけるか?
ホテルとか……、行ってもいいのかな……。
ダメだよなー……、先輩ノンケだし……。
月曜日先輩になんて声掛けようか悩んでいたら、いつのまにか日を跨いでいた。
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