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先生は俺の乳首を見て、驚いたのか動きを止めた。 「へ、変ですよね…。昔からコンプレックスで…。」 「いえ。そんなことないですよ。とても素敵で可愛いです。でも検査なので、外に出しても?」 「え?出さなきゃいけないんですか?」 「はい。できるだけ普通の状態で検査したほうが良いですからね。」 先生は俺の陥没乳首に指の腹を当て、くりくりと円を描くように刺激する。 そんなところ自分じゃ触ったことなくて、なんか変な感じというか、身体中がムズムズする。 数分かかり、俺の乳首は初めて起立した。 「よかった。じゃあ検査始めますね。」 先生は部屋を暗くし、機械のスイッチを入れた。 「ゼリーを塗ります。冷たいですよ。」 「ひゃっ?!」 ぶちゅちゅっと、冷たくてぬるぬるしたゼリーが胸にかけられる。 その上からプローブを当てると、機械の画面にはエコー写真が映った。 「望月さん、見えますか?これが望月さんの心臓なんですけど。ほら、規則的に収縮してるでしょう?」 「はい…。あの、俺こういうの見てもよく分かんなくて…。」 「そうですよね。もう少しかかりますから。しっかり調べますからね。」 先生は画面を見ながら、片手で俺の胸の上のプローブを滑らせる。 プローブが滑るたび、俺はビクンッと身体を震わせる。 なんだか胸がすごく感じる。 なんで? 先生は真剣に検査してくれてるだけなのに。 「望月さん、じっとしててくださいね。」 「ぁ…、す、すみません…。」 「擽ったいですか?」 「だ、大丈夫……ですっ…」 やばいこれ…。 プローブが左の乳首の上をクルクルと滑る。 普段乳首は陥没してるから? 刺激がモロに下に響く。 無理…っ!勃っちゃう……! 「あのっ…、先生、ごめんなさいっ…!と、トイレに…!」 「もう終わりますからね。」 「ひっ…!ん、……ふ、ふぅ…」 堪えきれずに少し声が出てしまったけど、先生は気にも止めず検査を続け、10分後にやっと検査は終了した。 プローブが体から離れた瞬間、俺は身体を起こして脱いだTシャツで前を隠す。 診察室の電気が点けられて、先生は俺を見てにっこりと笑った。 「望月さん、どうされたんですか?そんなに顔赤くして。」 「あの…、トイレ貸してもらっても…?」 検査されて感じたなんて絶対にバレたくない。 俺は涙ながらに訴えたが、先生は後ろ手に診察室の鍵を閉めた。

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