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抱きしめられ、たくさんキスが降ってくる。 二人だから、いつもの倍。 唇に、頭に、首に、背中に…。 俺が泣き止むまで、甘い声を紡ぎながら。 「んぅ…」 「先輩、泣き止んだ?」 「もっとキスする?」 城崎の甘いマスクに、もっと、と強請ってしまいそうになる。 でも城崎の表情から、少しだけ見て取れる、物欲しそうな瞳。 「城崎…、そこに膝立ちして…。」 「俺?それとももう一人の俺?」 「どっちも…。」 二人の城崎を目の前で膝立ちさせる。 緩くもたげている二本の肉棒を、同時に口に含んだ。 「せ、先輩っ…!?」 「これやば…っ」 城崎は眉を顰めて、気持ちよさそうに口元を歪める。 あ…、思ったよりキツイかも…。 「んぁ…ぁ…、んっ…」 「気持ちいい…。」 「先輩、上手…。」 「…っ!ゲホッ…、ゲホゲホッ!」 頭を撫でられながら必死にしゃぶっていると、二本ともが同時に質量を増した。 口に入り切らずに溢れ、一本ずつにシフトする。 「先輩、こっちは?」 「んっ、ぁ…♡」 一つだけしゃぶることに専念していると、もう一人の城崎が頬にペニスをぶつけてくる。 寂しそうなフェラされていない方の城崎のペニスを片手で扱くと、城崎の口角は満足そうに弧を描いた。 大きすぎて全部は口に入り切らず、先の方ばかりをチロチロ舐めていると、城崎は俺の頭を押さえて、根本まで思いっきり捩じ込んだ。 「ゲホゲホッ!オェッ…、うっ…」 「先輩、ごめんね。もうちょっと。」 「オェッ…、ゲホッ!」 喉に擦り付けられたのち、奥の方に射精された。 めちゃくちゃ苦しくて、すげー咽せた。 少し息が整ってきたと思えば、まだもう一つ待ち構えていた。 「先輩、こっちもできる?」 「けほっ…、ん、できる…」 さっきフェラできなかった方を咥える。 手コキもしていたからか、既にかなり大きくて、入れた瞬間に苦しかった。 さっきみたいに無理矢理奥に捩じ込まれたりはせず、俺のペースでさせてくれる。 「んっ…、んっ…。気持ちいい…?」 「うん、気持ちいいよ…。」 両手で支えながらアイスキャンディーを舐めるみたいに、ゆっくりと舐め上げる。 城崎はうっとりした顔で、俺の髪を撫でながら見下ろしていた。 こっちの城崎、優しい…。 そう思っていたのも束の間、射精する直前にはまた奥まで捩じ込まれて、口いっぱいに苦いのが広がった。

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