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SS6-1

1月末に涼真とちゅんちゅんが城崎と綾人の家に遊びに来た時の、描かれていなかった一場面。 某レーシングゲームで遊んでました。 お馴染み"先輩視点"でお送りします。 *** 「次はこのゲームしましょう!」 ボードゲームが終わり、ちゅんちゅんが次に取り出したのは据え置き型のテレビゲーム。 涼真は興味ありそうな顔をしているけど、城崎はつまらなさそうな顔をしてる。 「コントローラー足りるの?」 「はい!ちゃんと4人分持ってきましたよ!」 「へぇ〜…。俺、やったことない…。」 コントローラー触るのも初めてレベル。 大翔もゲームに興味を示さないから、小さい頃からテレビゲームには縁がなかった。 涼真も持ってないしなぁ。 「俺もー。気になるけど持ってないんだよなぁ。楽しかったら買おうかな。」 「是非!!」 涼真はいの一番にコントローラーを握った。 こいつ、絶対買うだろうな…。 俺もコントローラーを手に取り、一つを城崎に渡す。 「はい。」 「………。先輩、やりたいの?」 「え?まぁやるならみんなでやったほうが楽しいだろ。」 「ふーん…。」 何でこんなにテンション低いんだ…? あ、もしかして…。 「城崎、こういうの苦手?」 「いや、そういうわけでは…」 「え!城崎さんにも苦手なことあるんすか!よっしゃー!城崎さんのこと初めて負かすぞ〜!!」 俺と城崎の会話を聞いて、ちゅんちゅんが盛り上がり始めた。 自分が得意で相手が苦手な競技で競おうとするなんて、意地汚いなコイツ。 それにしても、城崎にも苦手なことがあるなんてなぁ。 何でもそつなくこなすイメージがあるから、ゲーム下手くそな城崎を想像したら、少しおもしろい。 でも、やりたくないものを無理にやらせるのは可哀想だし…。 「城崎、嫌ならやらなくても…」 「やります。早く始めましょう。」 城崎は急に顔つきが変わって、コントローラーを握ってソファに座った。 何だ、その切り替えの速さ。 ちゅんちゅんに煽られてやる気になったのか、負ける城崎も見てみたい気もするから、俺も城崎の隣に座った。

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