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SS7-1

同棲中のお家でダラダラ。 ラブラブな先輩と城崎の日常の一場面を勝手に切り抜きました。 先輩視点。 *** 「先輩、やってみたいことがあるんですけど…」 「ん〜……?」 土曜日の昼下がり。 城崎に膝枕してもらいながら、耳かきをしてもらっていた。 気持ちよくてウトウトしてたら、城崎が唐突に俺に何かを申し出た。 「何したいんだ?」 「好きなところしりとり。」 「何だそれ?」 聞いたものの、好きなところしりとりってそのままの意味だよな? 好きなところをしりとりで…、ってことか……。 難しそうだけど、普段なら照れ臭くて、面と向かって好きなところなんて言えないもんな…。 「見つめあって、好きなところを言い合うんです。しりとりなので、最後に"ん"が付いたり、思い付かなかったらアウトです。」 「わかった。」 「ハグしてやりませんか?特別ルールで、目を逸らしたり、体を離しても負けです。いい?」 「……わかった。」 城崎がソファに座って手を広げるから、城崎の足の上に向かい合うように座る。 背中に腕を回されて、体が密着し、ぐっと顔の距離が近くなる。 大丈夫か? 俺、すぐ目を逸らしそうなんだけど…。 「ちなみに負けた方は罰ゲームです。」 「はぁっ?!」 「負けた方が勝った方のお願いを一つ聞く。いいですか?」 よくねぇよ!! と、言いたいところだけど、ここまできて引き下がれない。 できません、なんて言った時には何されるか…。 それに、城崎の好きなところ言うなんて余裕だし…、多分…。 「よし…。やってやろうじゃん。」 「俺、もうお願い決めちゃいました♡」 「まだ勝負は始まってないだろ!」 「いつ何時(なんどき)も勝ちの想定は大切ですよ、先輩♡」 余裕の笑みを浮かべる城崎。 絶対負けねぇ…。 俺が城崎の背中に腕を回し、ゲームはスタートした。

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