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ていうか…、ヤバい……。
なんか急にソワソワしてきて、勃ちそうなんだけど…。
「あの…、すみません……。先にトイレに行っても…?」
「どうされました?」
「……っ///」
城崎さんは俺が下腹部を隠しているのに気づいて、にこりと微笑む。
「大丈夫ですよ。望月様は整体が初めてなんですよね。」
「は、はい…。」
「初めての男性の方だと、想像の中で気持ちよくなってしまって勃起してしまう方も時々いらっしゃるんです。台はペニスの部分に触れにくいよう穴が開いてますので、そのままうつ伏せになっても大丈夫ですよ。」
「本当…ですか…?」
「はい。どうぞこちらへ。」
俺以外にも勃起する人いるんだ…。
ていうか、まるで俺が整体=エッチなことと思ってるみたいで、結局恥ずかしいことには変わりないんですけど。
台にうつ伏せになると、城崎さんの言ってた通り、丁度股間部分に穴が空いていて、圧迫されるようなことはなかった。
「望月様は肩と腰が特に凝りを感じているとのことでしたので、そちらを中心にもみほぐしていきますね。」
「はい。お願いします。」
「それでは始めさせていただきます。」
城崎さんは俺の頭側に立ち、首から肩へとゆっくりとマッサージを始めた。
やば……。
めちゃくちゃ気持ちいい…。
「んん…っ、は…ぁ……」
「気持ちいいですか?」
「は…ぃ…。とっても……。…ぁっ…」
喘ぎ声みたいで恥ずかしいのに、声が止まらない。
でも城崎さんも笑ってないし、別にいいのかな…?
みんなこういう声出ちゃうもんなのかな…?
「望月様、背中も相当凝ってらっしゃるんじゃないですか?こことか、ほら。」
「んぁっ…、そこ…気持ちぃ…です……」
「ここですよね。すっごく硬い…。」
「んぁぁっ、そこ…っ」
整体ってこんな良いの…?
何で今まで行かなかったんだろう…。
「次はお尻から脚にかけて揉みほぐしていきますね。」
「お願い…します…」
城崎さんの大きな手が、俺の双丘を掴む。
「あっ、あ…」
「お尻も結構凝ってますね。」
「ほ……っ、んと…?」
「はい。もう少ししっかり揉みほぐしてもよろしいですか?」
「んぁっ♡…ぁ、お願い…します…っ」
尻や太腿を親指で指圧され、足の裏から指の先までマッサージされて、城崎さんは一旦俺にバスタオルを掛けた。
もう完全に勃ってる。
台の下だから城崎さんにはバレてないと思うけど、施術師が男の人で本当に良かった。
「首から足の先まで一通り解しましたが、いかがでしたか?」
「めちゃくちゃ…気持ちよかったですぅ…」
「まだあと45分残っているので、よかったらオイルマッサージも試されませんか?」
「オイルマッサージ…?」
「はい。保湿効果や美肌効果…は望月様はあまり必要ないかもしれませんが、リラックス効果はもちろん、むくみの解消や、循環を良くして体のだるさをとるなどの効果も期待できますよ。」
身体の怠さは今のマッサージでだいぶ取れたけど…。
でも今よりもっと身体が楽になるかもってことだよな?
「せっかくだし、お願いしてもいいですか…?」
「はい。もちろんです。」
ポーッとしたまま城崎さんを見上げると、俺を見てニコニコ微笑んでいた。
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