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俺の胸は子どもの頃から陥没している。
これがコンプレックスで、小学校や中学校のプールの授業は死ぬほど嫌いだったし、大人になってからもコンプレックスには変わりない。
自分でも何度か普通の乳首にしたくて弄ったことだってあるけど、上手く出せることはなかった。
なのに……。
「望月様、綺麗な桃色でとても綺麗です。」
「……っ♡」
「形も綺麗で、弾力もあって…。私好みで最高です…。」
「やっぁ♡あんっ、ぁッッ♡」
城崎さんは簡単に乳首を勃起させ、ぐにぐにと親指の腹で俺の乳首を捏ねくり回した。
気持ちいい。気持ちいい。何これ。
俺の体、おかしくなっちゃったのか…?
「ペニスもとても綺麗な形で、感度も良くて素敵です。」
「っ?!」
気持ち程度につけていた下着はいつの間にかなくなっていて、俺のペニスは天井に向かってグンッと立ち上がっていた。
「いっ…、いつのまに…!?」
「すみません、望月様。あの下着、水分を含むと溶けるんです。」
「っ?!!」
「全部私に見せてください。望月様の全てが知りたい。お願いします。」
城崎さんは俺の顔を撫でながら、そんなことを言う。
どういうこと?
いつからだ…?
最初からそういう目的だった…?
でも…。
こんなこと思うのっておかしいのかもしれないけど……。
「城崎さん…っ」
「何でしょう?」
「何でもいいから…っ!城崎さんの好きにしていいですから…っ!だから…、気持ち良くしてください…っ」
この人になら何されてもいいかもって、何故かそう思ってしまったんだ。
「望月様…、好きです…。」
「…っ!♡」
「一目見た時に恋に落ちました。」
いつから?
俺のことどこで見たんだろう?
でも、俺も城崎さんのこと……。
何でだろう?男なんて恋愛対象じゃなかったのに。
初めて声を聞いた時も。
初めて顔を見た時も。
何故かすごく惹かれて、城崎さんを見ると胸がドキドキして…。
城崎さんのことが欲しいと思う。
「……すみません…ッ、もう我慢できそうにありません。挿れてもいいですか…?」
「ど…、どこに……?」
「ここに…、です。」
城崎さんは俺の肛門にまた人差し指を挿れた。
ここに…、ここに城崎さんの……。
小さく頷くと、城崎さんは嬉しそうに微笑み、俺の唇に城崎さんの唇が重なった。
「…ふっ…、ん……♡」
「幸せです…。望月様、愛しております…っ」
「はっ、ぁっあ…♡城崎さんっ、城崎さ…ん♡♡」
熱い鋒が押し当てられ、城崎さんを抱きしめた瞬間、一気に貫かれた。
「は…いった…?」
「はい…。望月様の中、すごく温かいです。」
「ふっ…、生々しいからその言い方嫌です(笑)」
「すみません。…ふふっ、好きです、望月様…。」
俺と城崎さんは、もう一度抱きしめ合って唇を重ねた。
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