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第36話 Domとして

 また、雨だ。  7月になってようやく梅雨晴れをしたと思ったら、今度はゲリラ豪雨だ。夏の天気は慌ただしくて、折りたたみ傘はマストになった。僕は、相良さんと出会ったあの日以来、鞄に折りたたみ傘を常に入れるようになった。  僕の仕事は週休2日制だけど、土日祝日もシフトが入れば仕事に行かなくてはならない。今日は休みだった。起きたのは午前10時。シフトは早番、遅番、夜番と分かれていて。相談の電話対応は24時間受け付けている。  早番は7時から14時まで。お昼休憩が1時間ある。遅番は、14時から23時まで。夜ご飯休憩が1時間ある。夜番は、23時から朝の7時まで。仮眠休憩が1時間ある。3つの時間帯を担当者を決めて回している。電話が1番かかってくるのは、夜番で。僕は夜番に入ることが多かった。心寂しくなったり、昼夜逆転生活をしている人は夜の方が活発になるから。話も、重たいものが多い。そういう話を僕は聞いてあげたい。僕が直接、その人たちのためになにか出来なくても、こんな僕でも話を聞いたり、話すことは出来る。  簡単に朝昼兼用のご飯を食べて、洗い物をする。今日は雨が降っているから、外に洗濯物が干せない。仕方ないけど、部屋干しにしようか。あ、洗濯洗剤がもうないや。買ってこないとな……。  僕はメモ帳を用意する。愛用の〇△会社のボールペンを使って、買い物リストをつける。このボールペン、書き心地がなめらかで好き。仕事用と、家用の2本持っている。僕はメモと、リュックサックを背負って家を出た。

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