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第55話 R18

 処理しないとおさまりそうにない。僕はこういった行為はあまり好きなほうじゃない。生理現象だから対処しているだけだ。そう自分に言い聞かせてきた。でも、今はどうだろう。相良さんのことを思い浮かべただけで、体は素直に反応する。  ジャージのズボンを下ろして、ボクサーパンツに指をはわせる。上から揉み込むと、いちだんと大きくなった。布越しの刺激では足りなくて、もどかしくて。僕はパンツの中に手を入れていく。竿の部分を握ると、どくどくと脈打っているのがわかった。 「……は……ぁ」  先端からぬるぬるした液体が出てきた。それを滑りにして手を動かす。だめだ……相良さんの顔が、指が頭にちらつく。体がふつふつと沸騰するみたいに熱い。  相良さんはあのとき、『お口あけてごらん』と言った。僕はそれを思い出して、大きく口を開く。右手は下半身をまさぐって、左手は口元に持っていく。指を2本用意してゆっくりと口内に導いた。こんなんじゃ、たりない。長さも、太さも、熱さも。たしか、相良さんはこうしてくれた。右手を動かすスピードが早まる。心臓がばくばくと鳴って、息が上がって。 「ふ……んぁ……あ」  上顎を撫でる。びく、と腰が痙攣したように震える。気持ちいい……相良さん。相良さん……。お腹の奥から熱いものがぶわっと放出されて。次の瞬間、僕は吐精していた。着ていたTシャツにまで飛び散って汚してしまった。明日、洗わないと……。僕にはもう動く力はなかった。相良さんのことを思い浮かべてシてしまった事実が重くのしかかってくる。人のことおかずにするなんて……僕はなんていけない子なんだろう。目を閉じる直前、相良さんが「わるい子だね」と僕の耳元で囁くような声が聞こえたような気がした。

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