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第108話

「もう……出る……からっ」  足の間が爆発しそうだ。相良さんは「いいよ」と僕の耳元で囁くと、僕の無防備になっていた乳首をピン、と爪の先でひっかいた。あ、れ……これ……気持ち、いい。何度もかりかりと乳頭をいじられる。僕は口を半開きにして、唾液を口から溢れさせながら悲鳴をあげる。 「ああ……っう」  僕のものから溢れる白濁。相良さんの手をしとどに濡らした。その手を口元に持っていくと相良さんはそれをぺろりと舐めた。挑発するような視線に、僕の頭は麻痺したように働かなくなる。  3日ぶりにしたからか、色が濃くて。吐き出したのは自分のものなのに、相良さんが舐めているという事実がそのことを羞恥として捉える。 「李子くんが畳の上であんなことするなんて興奮した」  相良さんの手が僕の唇に触れる。ぬる、とした僕の体液を塗りつけてくる。あ、思ったより苦くないんだ……。僕は相良さんの指をぺろぺろと舐める。親指を口に含み、舌を這わす。相良さんの指、熱い……。 「そんな目で見られると、だめだな」  相良さんが僕の体を抱き寄せて反転させる。僕は壁に手をつけて、動くのをやめる。カチャカチャと鳴るベルトを外す音。床に落ちるズボン。僕は目で見なくてもわかった。ああ、これから相良さんに好き勝手にされるのだと。 「足、閉じて」  相良さんの声がうなじのあたりから聞こえる。深くて、低い声。 「は……い」  僕は足の間を閉じた。臀部に手を置かれる。何、されるんだろう。 「っ」 「そのまま。じっとして」  相良さんの熱いものが僕の足の間に入り込む。太ももの内側を擦られて、ひどく気持ちが不安定になる。これは、何?僕の腰を両手で押さえつける相良さんの手……すごく力強い。ぐぷぐぷと僕の足の間を出たり入ったりする相良さんのものが、見える。僕はそれを黙って見ていた。  相良さんの口元からもれる熱い吐息が耳にあたる。僕は後ろから抱きしめられて、相良さんに揺さぶられていた。あ、足の間……なんか濡れて……。見れば相良さんのものの先端がてらてらと光っている。感じてくれてるんだ。それが嬉しくて。 「んっ……」  相良さんの手が僕を強く抱きしめる。僕のものはこの雰囲気にあてられて、また兆し始めていた。相良さんが気づかないなんてことはないから、後ろからそっと握りしめられる。大きな手のひら。骨ばった指の中に包み込まれ、開いた口が塞がらない。

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