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第124話

 お風呂から上がった僕はベッドに横になっていた。目の前に見えるのは相良さんの胸。僕の髪を撫でる相良さんにずっと聞きたかったことを聞く。 「相良さん。僕に、好きの伝え方を教えて下さい」 「……急にどうしたの?」  心配そうな瞳が僕を覗く。僕は今日あった相談について話した。それを聞き終わったあと相良さんは、軽く笑みを浮かべた。 「李子くんは、俺のいうことを素直に聞いていてくれたらいいよ」  本心なのだろうか。僕は相良さんの黒い瞳を見つめる。その真意を確かめるようにして。 「でもたまには、好きって言ってくれたりすると嬉しい。あと李子くんからのキスも」  相良さんが僕の頬に手を添える。 「李子くんがしてくれることなら、全部嬉しい」  額にキス。相良さんはキスが好きなんだろうか。ふと、そんなことを思う。 「……わかりました。頑張ります」  僕はそれしか言えなくて。そんな僕を相良さんはいい子いい子と撫でてくれる。

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