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第216話 ラブホSub会

「で、なんでここ?」  窓際の4人がけの席。反対側にはキッズスペースがあって、土日だからか子どもたちが元気に遊び回っている。いちおう、ガラスで区切られているからか声はあまり聞こえない。防音素材のようだ。  透夏くんの言葉に、僕は 「ごめん。こんなとこしか思いつかなくて……」  と謝った。透夏くんは、眉を顰めながら僕と、僕の隣に座っているせつくんを見比べる。 「なんで土曜の昼間のファミレスに男3人で固まってるわけ? 野郎会ってか? むさくるしくね?」  ごもっともな意見だ。せつくんは、ほけーっとした顔をして透夏くんを見る。 「それを言うならSub会だよ。俺、Subの友達少ないからこういうの助かる」 「せつは暇人だからいいと思うけどさあ……俺は学校の課題とか、仁さんの肩たたきとか、仁さんのお酌とか、仁さんの洗濯物干したりして忙しいんだけど」  ほとんど仁さんのことばかりだ。ほんとうに、好きなんだろうなあ。聞いている僕の方が嬉しくなるのはなぜなんだろう。幸せのおすそ分けって言うんだっけ。こういうの。 「で、話って何」  早く帰らせろモードに入ってしまった透夏くん。2度目ましての友達にそんな態度する? と、僕は若干傷ついたけど、自分の素を出して接してくれているのかもしれないと捉え直して嫌な気持ちにはならずにすんだ。 「その、mate同士の、playのことなんだけど……」  ぴく、と透夏くんとせつくんの耳が反応する。

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