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第219話

「りこち。かわいいな〜」  せつくんは僕の頭をよしよしと撫でてくれる。あぐらを崩してベッドに寝転がった透夏くんが、目を擦っていた。 「ヤバ。おまえ、おもしろすぎる。普通、単刀直入に聞く?」  涙が出るくらい面白かったらしい。僕は思わずむっとむくれてしまう。 「おーおー。そんなにむくれるなよ。来世リスになるぞ」  透夏くんは僕のほっぺたを無遠慮にぐにぐにと押してくる。まだ2度目ましてなのに。なんだろう。この居心地の良さは。僕は素直に自分の素を出せていた。 「じゃあ、俺からでい?」  場の空気も温まったところで、せつくんが軽く手を挙げる。僕と透夏くんはこくりと頷いた。 「俺とDom様のplayはさ」  重めの前髪をかきあげながら、せつくんはわらうんだ。 「お互い甘々と、ビターなのどっちも好みだから両方まんべんなくするんだよね」 「具体的には?」  ぐいぐいと透夏くんがせつくんに迫る。せつくんは紅い唇から息を吐き出す。 「俺の手足を手ぬぐいで縛りながらキスしてくれる」  せつくんのDom様は、Sなのだろうか。でも、手ぬぐいを使うってところがなんか……。 「それでね。色んな指示を出してくれる。俺が興奮するように、色んな方法で」  すう、とせつくんが自分の頬を撫でて被せた。 「指示にうまく従えなかったときはね、これ」

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