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第225話
「この髪型、女ウケはいいけど男ウケ悪いから、虫除けになっていいんだってサ。うちのDom様は女ウケとか一切気にしない人だから。気にするのは男ウケだけ」
じっと、せつくんが僕を見つめる。
「俺が李子みたいにかわいい髪型だったら即八殺しにされてるね。そんなかわいい高校生みたいな格好したら監禁だよ。か!ん!き!ん!自分のかわいさ自覚して? 」
なんか、ほめられてるのか、な。戸惑っていると、透夏くんが僕の肩に手を回した。
「まァまァ。せつゥ。李子はこの無自覚さがたまらんところよ。伸び代のびしろ〜」
僕は2人の掛け合いを見てくすくすと笑ってしまう。冗談を言い合えるような友達。悲しいことや怖かったことも話せるような。2人とも優しいな。僕の話を聞いてくれて、アドバイスしてくれて。こんな僕に、興味を持ってくれて。だめだな。きっとこれ、家帰ったら嬉しくて号泣しちゃう。
ラブホテルでみっちり6時間話した。その8割をしめていたのは、もちろんplayの話。こーだったあーだったと2人のplayを聞くのは興味深かった。mateによって全然違うみたい。
「せつはDom様の下僕だからな〜。言えねえかもしれないけど、不満とかねえの?」
透夏くん。鋭いところを突いてくる。せつくんは「んー」と微妙な顔をした後で、ごにょごにょと何かを洩らした。
「あ? 聞こえねえなァ」
透夏くん。絶対からかってる。せつくんは、大きくため息をつくと僕ら2人に視線を寄越した。
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