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第12話
「まあまあ落ち着けよ
でもさぁ上手よその表現 端的だな」
矢沢はしきりに感心している
「圭吾 言っちゃいなよ
今更隠す?俺達の中で~」
富永はまた脇腹を突っついて来る
「よせ!バカ!!!!どんな仲だよ」
「好弥の言う通り 確かに言ってみろよ 力になれるかも」
「嫌だよ 言ってさぁ
あぁ無理無理なんて言われたら
俺どうするのよ」
矢沢は暫く天井見て 徐に
「ないな それはない
たとえおまえが誰を傷つけたとしても理由があるはず 信じる」
「えぇッ~あぁ~有難うございます」ってなんの話しだよ
富永もウンウンと思いっきり頷いている
どうするのよ俺!!!!
ここまで言われて
ここまで心配して貰って
黙っていては男じゃない!
よしっ!!!!言うぞ!!!!
「まず 有難うございます
ふたりの気持ち嬉しかった
なので話しますが
最後まで口を挟まず聞いてくれ
そしてこれが三人最後の寄り道になってしまっても仕方ないし
悔いはない!」
矢沢は富永と目を合わせると
「ハードル上げんなよ
落ち着け ちゃんと聞くから」
矢沢の言葉に背中を押され
話し始めた俺は微かに声が
震えているのを
どうにも止める事ができないでいた
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