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第78話

「有り難うごさいました 気をつけて じゃ優明日な 失礼します おやすみなさい」 圭吾が家に入るのを見届けて 車は発進した 「礼儀正しい子だね 沢木君」 「そう?あのくらい当たり前でしょ」 「優…沢木君とは友だちなんだよね」 こいつ何?阿呆か 「はぁ?何?どう言う事?」 「あ いやねそれ以上の感情がふたりにあるような雰囲気が…」 「だったら何?」 「別に…何って…」 あんたねあんたにはいわれたくないよ 「鬱陶しなぁ 聞きたいことあるんだろ?」 「うん…付き合っているのか? 恋愛関係なのか?」 「だとして あんたに関係ある?」 親父面すんなよ… 「光子さん 母さんには話したのか?」 「……いや…まだ」 言いたいよ…でも… 傷つけてしまうのが怖くて なんでこうなるのか…畜生! 「そう簡単じゃないって あんたが一番判ってるだろう でも…言うよ 俺は あんたと違うから」 「すまん」 それ以上の会話はなく 間もなく家についた

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