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第83話

学校が終わり俺たちは 矢沢の所へ向かった 「やっぱり新って人気あるんだな 他のクラスからも色紙くるし サッカー部からも色紙来たし これで女子がいたら千羽鶴だよな」 病室についてノックをすると 来た来たって薫ちゃんの声 ドアを開けると 薫ちゃんがニコニコしながら 立っていた 「富永君 昨夜本当有り難うございました 薫もすっかり元気になれたし  圭ちゃんも砂川君も 有り難うごさいました そうそうゼリーあるから食べて 新はまだ駄目だからね 圭ちゃんたちは遠慮しないでね で 遅くまでいてくれたの?」 「好弥は泊まり 俺らは11時半ぐらいまで?」 「そうですね 大体その位でした」 「本当有り難うごさいました お家の方によろしくお伝えくださいね あら~もう五時なのね  夕飯の支度があるから じぁゃ私たちはこれで 新何か欲しいものある? はいはい携帯の充電器 判った」 「ではお先にごめんなさい」 「バイバイ」 ドアが閉まると 「まったく 煩いよ  静かになったわ~」 富永が 「こら!心配かけたのに~」 と頭をゴツンと矢沢にぶつけた 「ば~か痛えよ」 いつも通りだなぁ 良いよなぁ 預かったものを渡して しばし雑談 「好弥 悪いんだけど売店にあれ売っていたら買って来てくれ~ 良い?」 「ああぁ あれね~ 行ってくる」 「何々?俺も行く!」 砂川と富永は楽しそうに出て行った 「大丈夫なん?」  「ああぁ 一週かぐらいで退院できるらしい それよりちょっと良いか?」 「何?」 「好弥なんだけどさ」 「?」 「あいつは泣いてたんだよ」 「なこといったら優も泣いてました~」

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