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第106話
「ただいま~ 上がって」
「いらっしゃい~ 上がってね~」
明るい 姿なき声
「圭吾!今油やってるから お風呂を~」
「わーてるよ~」
「お邪魔しまーす 砂川ワワ~」
圭吾に手を引かれ二階へ…
「鞄その辺に」
見回すと至ってシンプルな部屋…
必要最小限度の持ち物
「あ~荷物~小学生まで転勤が多くて 子供ながら持ち物は最小限度
って暗黙の了解を強いられてさ」
「暗黙の了解を強いる?」
「有無言わせないババァの圧力な」
「ああ~なるほど」
「圭吾!!!!優くんにお風呂!」
「うっせよ!」
「はーい有難うございます」
「まぁいい子だわ!圭吾!!!!早く!」
「うるせーから行くぞ~ 着替え出しとくから」
「優 手~」
顔見合わせ手を繋いで下まで降りたら
なんとババァに目撃された~が~
離しません
だってさっき離さないって約束したから
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