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第117話

玄関には彼奴らの靴が並んでる リビングから母親と彼奴らの笑い声が聞こえて来て気分が悪い 理解は馬鹿ではないので判る 判りたくないが だが押し寄せる拒絶反応はどうしようも無い 自分の部屋に入ってベッドに体を投げ出す 同じ世界に生きているのか? 圭吾 圭吾の母親 矢沢 富永 遠くに飛ばされたのか?俺だけ  寒い 寒い!圭吾!!!!助けて 彼奴らの笑い声が心を凍らせる 「行くぞ」 呟く リビングに入ると三人は顔を見合わせ異口同音に 「お帰り」だと 「話しがある」 俺は三人と離れた所に座ると 携帯が鳴った 圭吾からだ 「どうした?」 「優 父親に話せた 家の親は 俺らの話しに了解したよ」 暫く圭吾の親の見解を聞いた 「圭吾 有難う!ご両親にくれぐれも感謝為てること伝えて 心強いよ また連絡すね じゃぁ」 「って言うか あれからあんたらは話ししたの?」 「もちろん話したわよ」 「光子さん 私から話すよ」 からだを此方に向けると 「優 結論から言うと圭吾君?と私たちの同居は了解する事になった ただあちらのご両親」 俺は被せるように圭吾からの話しをし 「後はあんたらはと圭吾のお母さんとの話し合いだよな  母さん 今から圭吾に電話するから  打合せして」 「圭吾?俺 家も了解したから 今母親に代わるから圭吾もお母さんに うん そっ じゃ代わる」 母親に電話を渡すと 「あっ!圭吾君の はいっ 砂川優の母でございます この度は あっはい はい 少々お待ちくださいませ…」 「優弥さんたち今度の日曜都合どう?」 ふたりはそれそれぞれスケジュールを確認しオッケーすると 場所は砂川家 時間午後一時 と決まった 俺たちも当然同席する 「優 夕飯いる?」 なんだか腹が立つんだよ 午後七時前に息子が帰って来て 飯食うか聞かれる いつも食べてたよ 今はいて欲しくないのか? どうでも良いことなんだよ でも…苦しい 自分勝手か…

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