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第137話
矢沢がボソッと呟く
「なぁ こんなに可愛いって思うんだな 男子同士なのに 最近無性に触れたくなるんだよ 変なのか?俺」
「それ俺に聞く?優に一目惚れだよ…
いつも思ってるわ
抱きたい…抱かれたい…」
「抱かれたい?えっ! 抱かれたい?」
「うん…だって気分って言うかさ
甘やかしたい 甘えたい
とかあるじゃない」
「攻め 受けとかあるよね」
「あるけどなぁ 本当の所まだ判らん
まったく女性が駄目な人はわかるんかな 自分の性質?どっちかとか?」
「全部為たら判るとか?」
「全部?…あぁ全部な~」
「または割合か?甘え度の」
「気分の割合?こだわるね~新は」
「お前気にならん?」
「気にはなるさ 俺たちにとって最重要案件だからな で 誰にも言うな…
好弥にもだぞ 守れるか?」
「守れる!!!!」
「俺さ今までの気分の割合を考えると
きっと最初はやられてしまうと思う
あぁ絶対だな 絶対だ
俺行為自体よくわかってないし
いやいや やり方をね 順序とか?
たぶん優は勉強為ている
いや絶対している
だから確実にリードされる
予感するんだよね」
「なるほどね 優はリードするんだ
普段は甘えただし 好弥と同じかと
思ってたわ」
「好弥だって判らんよ ギャップが萌える~って」
「馬鹿」
「ところで新はキス以外はまだですか?」
「……そうです チャンス?場所?とかなくてさ」
俺は美術室 公園 屋上 河原?
やばくねぇ俺たち
待て?さすがに外であれは出してないな
でも親いるのに自分の部屋とか
まぁな勇気あるじゃない!
言えない!矢沢には言えない!
「お前ら何処で?」
「…俺たちもそんな為てないし…
じゃあ チャンスだなあ この一週間!!!!」
「そうか? そうか…そうか!!!!」
「そうだ!頑張れ!頑張ろ!」
「ウウン」
砂川が薄目を開けた 寝ぼけている
「圭吾~ぎゅぅして」
黙って抱き締めてやる
「キスして…」
耳元で囁く
「あっ!嘘っ!イヤだ なんでいる?」
「何を今更照れてる?」
矢沢はそう言うと笑い出した
富永が目を覚ました
「な…なに?な新?えっ!恥ずかし」
矢沢の胸に顔うずめたらしい
「なんだよ 好弥!お前もか~だな
暑い暑い顔あげろよ」
うちの砂川は勿論俺の腕の中です
でも…きっと俺…絶対…されてる…
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