135 / 212

第137話

矢沢がボソッと呟く 「なぁ こんなに可愛いって思うんだな 男子同士なのに 最近無性に触れたくなるんだよ 変なのか?俺」 「それ俺に聞く?優に一目惚れだよ… いつも思ってるわ 抱きたい…抱かれたい…」 「抱かれたい?えっ! 抱かれたい?」 「うん…だって気分って言うかさ 甘やかしたい 甘えたい とかあるじゃない」 「攻め 受けとかあるよね」 「あるけどなぁ 本当の所まだ判らん まったく女性が駄目な人はわかるんかな 自分の性質?どっちかとか?」 「全部為たら判るとか?」 「全部?…あぁ全部な~」 「または割合か?甘え度の」 「気分の割合?こだわるね~新は」 「お前気にならん?」 「気にはなるさ 俺たちにとって最重要案件だからな で 誰にも言うな… 好弥にもだぞ 守れるか?」 「守れる!!!!」 「俺さ今までの気分の割合を考えると きっと最初はやられてしまうと思う あぁ絶対だな 絶対だ 俺行為自体よくわかってないし  いやいや やり方をね 順序とか? たぶん優は勉強為ている いや絶対している だから確実にリードされる 予感するんだよね」 「なるほどね 優はリードするんだ 普段は甘えただし 好弥と同じかと 思ってたわ」 「好弥だって判らんよ ギャップが萌える~って」    「馬鹿」 「ところで新はキス以外はまだですか?」 「……そうです チャンス?場所?とかなくてさ」 俺は美術室 公園 屋上 河原? やばくねぇ俺たち  待て?さすがに外であれは出してないな でも親いるのに自分の部屋とか まぁな勇気あるじゃない! 言えない!矢沢には言えない! 「お前ら何処で?」 「…俺たちもそんな為てないし… じゃあ チャンスだなあ この一週間!!!!」 「そうか? そうか…そうか!!!!」 「そうだ!頑張れ!頑張ろ!」 「ウウン」 砂川が薄目を開けた 寝ぼけている 「圭吾~ぎゅぅして」 黙って抱き締めてやる 「キスして…」 耳元で囁く 「あっ!嘘っ!イヤだ なんでいる?」 「何を今更照れてる?」 矢沢はそう言うと笑い出した 富永が目を覚ました 「な…なに?な新?えっ!恥ずかし」 矢沢の胸に顔うずめたらしい 「なんだよ 好弥!お前もか~だな 暑い暑い顔あげろよ」 うちの砂川は勿論俺の腕の中です でも…きっと俺…絶対…されてる…

ともだちにシェアしよう!