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第144話
「新 なんか色々ごめんね
俺でかくてさ で 新を好きになって……ごめんね」
「好弥辞めろよ 好きになったのはお前だけじゃない なのに俺はお前とちゃんと向き合ってなかった 狡かったよ
謝るのは俺だからな」
ドアの前で動かない富永を
俺は半ば無理矢理ベッドまで連れて来た
「大好きなんだ 好弥を でも
どうしたら良いのか……どうしたい?
何でもしてやりたい」
富永は恥じらいながら
「新 俺圭吾みたいにしてみたい」
床に座り胡座
いや富永が寄りかかっている方の足を立てる 意外に富永の体が安定する
「どう?苦しくないか?」
富永が可愛く頷く
そうか大丈夫なんだ 試しにキスできるか?
「好弥 キスしよう」
唇が触れた
少し舌を歯列に触れてみた
富永の舌が顔を出した
少し強く吸ってみた
小さな声が漏れて
俺の舌を迎え入れてくれた
もう止まらない
絡みあい縺れあう
唇を離し
「ベッドに行こう」
富永は少し震えている
「大丈夫か? 怖い?」
首を横に振ると
俺の首にしがみ付き
「新……嬉しい」
やばい 涙がこぼれる
「俺も嬉しい……」
「新…キスして 沢山して…」
俺たちは求め合っている
今までりもっと
今よりもっと
深く知りたいんだ
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