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第182話

リンゴ飴組と射的で合流し 矢沢と頑張ってはみたが 信也さんからのお小遣いは アッと言う間にキーホルダー三個に化けた~ なんと高いキーホルダーか! あまりに砂川と富永が残念がるので 露天商さんがオマケでひとつくれた って言うか買ったに等しよ 使っていますから 元手! まあねお祭りだから~ 売り上げに協力したと思えば~ お揃いが欲しかったワチャワチャ組は 何だか判らん怪獣のキーホルダーでも 大喜び為ている 優弥さんたちは一足先に帰っていたので 俺たちはのんびり歩いて帰ることにした 「一週間短かった! もっと居て欲しいなぁ ねえ圭吾?」 「そりゃその方が楽しいし  勉強も捗るよ! でも俺たちは三人は 部活があるからなぁ」 どんな弱小部でも夏休みは 結構ハードに練習する 矢沢たちも無言で頷く 「家から行けば良いよ」 「どんだけ引き留めるんだよ 優はよ~」 矢沢は砂川にヘッドロックをかけ た 「ギブ ギブギブ!好弥助けて!」 富永は笑いながら矢沢の脇を擽った 「好弥~良いのか~」 砂川の頭を離すと アッと言う間に富永を抱き込んだ  「ごめん ごめん この態勢 膝にくる~ 辛い~圭吾~助けて!」 「悪い~今俺忙しい~」 俺も矢沢から離れた砂川を 抱きとめている 俺たちは欲している 俺たちは疼いている 恋人の肌はベタつく空気に 煽られしっとりと濡れている 触れるだけで 火傷しそうな熱は放たれる事を ひたすら待ち焦がれている 互いの瞳のなかに 絡み合う姿を見てる 暫くは恋人と… 思い思いの時間を…

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