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第193話
お墓参りも滞りなく終わり
鰻もかなり美味かった!
とりあえず砂川も落ち着き
無事家に帰り着いた
砂川が好弥からの着信に気付いて
かけ直していた
「久しぶり!元気為てた? えっ
それで? 駄目って…どんな話し?転校?ちょっと待って!新は?土下座!門の前で!判った」
一旦切る 圭吾と話す」
「圭吾!今好弥から……」
俺も矢沢からラインが入っていた
「母さん!新が拙い事になってるんだ これから好弥の家に
行って来る その後は又連絡する」
「何があったの?」
「新が好弥との交際を認めて貰うために挨拶にいったら 大反対にあってお父さんに殴られたって今門の前で土下座為ているって……」
「矢沢さんは知ってるのかしら
ちょっと連絡してみる」
「母さんちょっと待ちなさい
とりあえず圭吾たちを新君と話させないと状況が掴めない
好弥君ち判るかい?」
「住所判ります」
砂川はスマホに登録為ている住所を出した
「じやぁ送っていくから
車乗って 圭吾は新君に今から行くと連絡して」
富永の家は俺の家から20分位で付いた
「いた!土下座してるよ!
やめて……やめて……新!」
砂川と俺は猛ダッシュで矢沢に
飛びつき無理矢理立たせた
「圭吾!とりあえず車に戻って
きなさい 富永さん家の前は拙いから」
「新!好弥は?」
「さっきまで俺にしがみ付いていたが 家の人に無理矢理連れて行かれた」
「あっ 好弥? はっ わたくし
富永君と同じクラスの砂川と申します えっ…… いえいえ此方こそ……
はい……お口に合いましたでしょうか
それは良かったです
はい 父に伝えます
ご丁寧に……はい
合宿は有意義でした!
はい 有難うございます
又やりたいと思っています
ところで 富永君は……話せますか?
はい ではとりあえずご伝言よろしいでしょうか
矢沢君は砂川の家に連れて行くから
安心して欲しいと
はい 此方にもご迷惑お掛けしますので
落ちついたら電話……はいお願い致します 失礼致します
好弥は狂ったように泣いているって
携帯取り上げられてるね」
「やっぱり離れられない
好弥が心配だ!」
「馬鹿!お前がいたら好弥は苦しむんだよ!」
「圭吾 背中擦ってあげて」
「やっぱり新のお母さん呼んだ方が
いいみたいですね 顔に傷もあるし」
「そうだね じゃぁ連絡して」
「はい 今します」
砂川は決断が早い
矢沢は憤っていた
自分の無力さに
大切な恋人を
守れなくて
蹲っている自分に
「畜生 畜生 畜生……うっう……好弥……」
「新……泣いていいんだから
好弥が言ってたでしょ?
今の気持ち流せよ 全部
そして 心尽くし続けるよ
俺たちのこれからの為にね」
家に着くと
矢沢の母親が来ていた
「あっ……薫は?」
「薫は咲に預けてきたから大丈夫よ
それより 唇切れてるじゃないの」
矢沢は安心為たように頷き
「心配無いから ごめんなさい
みんなさん」
深々と頭を下げる矢沢の肩が
震えている
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