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第206話
文化祭は十月の第三週の土日なんたが、なかなか各クラスの出し物が決まらない。模擬店、色物的もの……
例えば、メイド喫茶、お化け屋敷 女装喫茶、どこのクラスも大差ない。
後ホストクラブ……
うちの文化祭委員はやる気満々なんだよ。学年で被らないように話し合った結果、なんとうちは女装喫茶になった!と大喜びしている。訳わかんないわ。
面倒くさ!笑いを取る、本気で美を競うの二つの路線で行くと宣言してやがる。
まず、立候補、なんているわけないし。次は推薦をする事になった。
何と!優と富永がすぐに決まってしまった。
後は、作れば行けそうなのが四人ほど選ばれた。
お笑い系は、矢沢と俺と運動部のごつい系が五人選ばれた。
断る権利はないのだ!畜生~
優この時、美術の方でいなかったかもだから、結果を聞かされて泣いて怒った!
富永が宥め賺してやっと落ち着いてくれたが
「何でそんなに嫌なの?」
「好弥さぁ女顔って言われて嫌な思いしたことないでしょ?俺は高校にはいるまで、言われ続けていたんだ!
お姫様だとか、お嬢様とか、どんなに悔しかったか……」
「羨ましい!俺は顔がこんななのに
デカくてさ、キモいって言われてたよ。どうせなら、可愛い方が良いよ」
「いやいや、俺らは笑いもんだよ!引き立て役ですから」
「ほんとだよ!やるなら綺麗系が良いよね~新?」
「だけど、俺らの彼女が綺麗系に選ばれたのは、とてつもなく鼻が高い!」
俺も大袈裟に頷く。
お~機嫌直った!ワチャワチャ組が色めき立つ。
「聞いた!?彼女だって!」
「聞いた!嬉しい!彼女だって!」
なんだ?どうした?
当たり前のこと言ったまでだぞ。
まじやばい……飛び込んで来たっ~
痛い痛い!倒れて頭打ったの!
矢沢は辛うじて立っているが……
抱きかかえている腕が震えてる!
「あら嫌だ……うちの彼氏たちって
か弱いわねえ~」
「本当だわ~鍛えなくちゃねっ」
ざけんなよ!
お前たち男だっぅの!
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