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第一話 その子の名は、ダニエル 3

ドーナ 「どうした、その顔の傷は?」 ダニエル 「……別に何でもねぇよ。」  500年も経つ頃には、ダニエルは小学校で喧嘩をするほどに成長していた。何を言っても反抗し、世話の掛かる年頃だ。 グリフィン 「どこのガキにやられた?……そやつの命をもらおう。」  ダニエルの腫らした顔を見るなり、グリフィンがそう言って立ち上がった。 ドーナ 「待たぬかグリフィンよ。ダニエルとてもう赤子ではない、それくらいは自分でどうにかするであろう………時には黙って見守っていてやる事も親の務め、何でもかんでも首を突っ込めばいいものでは無いのだ。」  「放っとけよ!」と神堂を出て行くダニエルの背中をそっと見守るドーナが、グリフィンを散歩に誘った。 ドーナ 「子供の成長というのは、これほどまでに早いものか。」 グリフィン 「あぁ、そうだな。」  神堂を出て巨大な半円型の中央階段を並んで降りる二人。友達と喧嘩をするまでに大きくなったダニエルを想うと、あの日、あの選択をした自分らに感謝を伝えたいほどだ。 ドーナ 「やはりあの時見捨てなくて良かった。」 グリフィン 「………あぁ、そうだな。」  グリフィンが横目で優しくドーナを見つめる。そんな彼の視線に、ドーナは少し照れくさそうに微笑んだ。そして彼女は心の中でそっと囁いた。 『ダニエル、これだけは覚えておくのだよ………もしお前に助けが必要な時は……』 『我らケルスがここに居る。』

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