48 / 110

第48話

 4ー7 魔族の秘密  俺は、キョトンとしてしまった。  俺は、何も奥様たちに協力しているつもりもなければその計画の一端をになった覚えもなかったが奥様が言うには俺の貢献度は、高いのだという。  「まず、魔族と和平を結ぶことができたこと。これは、ティルのおかげと言えるわ」   はい?  俺は、なんのことやら理解できずに唖然としていた。  ミミル先生は、そんな俺にも理解できるように説明してくれた。  「実は、魔王軍との和解ができたのは、そこの魔王様が行方不明になったからなのよ」  なんでも、魔王様は、姿を消した番のことを探すために軍を抜けて行方不明になっていたのだという。  「魔王様の欠けた魔王軍なんか、ちょろいもんすよ」  勇者がどや顔で胸を張った。  「王国の軍で取り囲んで自分が和平を迫ったらイチコロでしたよ」  マジですか?  そんなに魔王軍ちょろいんですか?  「あんたは、それでいいのかよ?」  俺は、横に座っている魔王に訊ねた。すると、魔王は、平然として答えた。  「問題ない」  「でも、あんたたち、騙されてるぞ!勇者のパーティーは、今、崩壊してるし、戦ったら絶対にあんたたちが勝つのに」  「あなた、どっちの見方なの?」  奥様が冷ややかに俺を見つめているのに気づいて俺は、笑ってごまかした。  「いや、魔族だって長年戦い続けてきたのに、こんな騙されて和平を結ぶってどうかと思って」  「まあ、戦わずして平和がきたんすからよしということで」  勇者が軽いのりで答えた。  「こっちも新しいパーティーのメンバーを募集しなくてもよくなったっすし」  どうなんだよ?  俺は、なんだか納得できかねていた。  長い魔族との戦いがこんな感じで終結しちゃっていいのかよ?  「だいたい魔族だってここまで進軍してきたのにっ引っ込みがつかねんじゃね?」  「いや、我々は、別に進軍していたわけではない」  魔王が答えたので、俺は、訊ねた。  「じゃあ、なんで本拠地の魔王城から王国の中心へと向かってたんだよ?」  「それは」  魔王が躊躇していた。  俺は、ガイのことをじっと見つめていた。  魔王ガイナスは、答えた。  「それは、魔族の秘密が関係している」  

ともだちにシェアしよう!